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後悔するより挑戦! - 聞こえに困っている方へ

 2012年「左耳外リンパ瘻」とほぼ同時期に「特発性両側性感音難聴」を短期間で発病した中途失聴者です。治療法もなく進行性と診断されて、音だけでも聞こえるよう早期に両耳補聴器生活となりました。補聴器を着ければ聞こえる世界。外せば聞こえない生活。真ん中の世界にいます。

 私は海が大好きで、SUP(スタンドアップパドルボード:サーフィンのボードの上に立って漕ぐスポーツ)や、水上バイクなどマリンスポーツを楽しんでいます。

 SUPは中途失聴してから、体幹バランスを良くしたいのもあり始めました。ボードの上に立つまで何度も海に落ちてはボードに上がりを繰り返し、真っ直ぐ歩けなかった私が初めて海の上に立てた時「後悔するより何事も挑戦しよう! 」と決めました。

 レースにも出場(完全防水補聴器ではないので外す)。本格的な練習をしてなかった初戦、予想通りブービーでしたが、順位よりゴールを目指していたので安堵。それでも正直悔しくて…翌年再挑戦! まさかの初表彰台に上がれました!

 その時、難聴・中途失聴者にも楽しんでもらえるといいなと思い、その翌年SUPアシスタントインストラクター資格を取得。消防署にて講習を受け、救命技能認定証を取得。聞こえなくても命を守るお手伝いをしたいと考えました。

 水上バイクは健聴者時代に小型船舶免許を取得、更新のお知らせが届いた時に聴覚障害者となっていたので、これは無理? でもあきらめきれなくて調べると、一定の検査を合格できれば更新可能と知り、こちらも後悔するより挑戦! 結果は無事に更新できました。

 SUPを始めたことや水上バイクを続けていて良かったのは、友達も増え、私も相手も笑顔が増えました。自分自身に負けない気持ちを持ちました。海からのプレゼントのように思っています!
 聞こえなくても、それ以上に得たことがたくさんあります! 失敗も後に自分の学びとなりました。これからも、興味ある事を挑戦し続けたいと思っています。そして微力ながら誰かの力になれるよう、もっと努力して歩みます。

協会ニュース2023年10月号掲載記事より

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