ホーム 意見・要望・声明 「東京都補聴器の購入費の補助に関する条例」の採択を求める声明 - 意見・要望・声明

「東京都補聴器の購入費の補助に関する条例」の採択を求める声明 - 意見・要望・声明

 令和5年第1回都議会定例会に「東京都補聴器の購入費の補助に関する条例」が提案されています。
 高齢化社会の進展で聴覚障害者の数は増加しており、人口の10%を超えるといわれておりますが、障害が外観から分からないことが大きな原因となって社会の理解が非常に遅れています。
 聴覚障害者の多くは、聞こえにくいながらも音声を聞き取って毎日の生活を送っています。聴覚障害者の生活の質(QOL)の向上には聞こえの保障が求められますが、そのために補聴器が欠かすことのできない生活用具になっていることは社会に十分に知られていません。
 補聴器は1台の価格が10万円以上するものが多く、高いものは30万円もするものもあります。購入にあたっては、障害者総合支援法による補装具費支給制度が実施されていますが、支援を受けるためには障害者手帳の保持が条件となっており、障害認定を受けることが出来ない多くの聴覚障害者は自己負担で補聴器購入をすることが強いられています。一般社団法人 日本補聴器工業会が実施したJapanTrak 2022の調査では、補聴器所有者のわずか8%しか、障害者総合支援法や自治体独自の制度に基づく補聴器購入の支援を受けておらず、その結果多くの先進国では40%を超える補聴器普及率が、わが国では15%にとどまっています。
 このような状況を改善するために独自に補聴器購入費の支援を行う区市町村が増えていますが、聴覚障害者の社会参加を一層進めるため、東京都の支援をさらに充実させて区市町村の取り組みを後押 しすることが急務と考えます。私たち協会は、今回提案されている「東京都補聴器の購入費の補助に関する条例」の早急な採択を強く要望します。

2023228
特定非営利活動法人
東京都中途失聴・難聴者協会

補聴器条例採択を求める協会声明.pdfをダウンロード

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