「東京都新型コロナウイルス感染症 最新情報」の 動画字幕について - 意見・要望・声明
東京都知事 小池百合子殿
「東京都新型コロナウイルス感染症 最新情報」の動画字幕について
認定NPO法人 東京都中途失聴・難聴者協会
私たち東京都中途失聴・難聴者協会は、聞こえに困っている人のために交流の場、学びの場を提供し、互いに支え合うとともに「聞こえ」の問題を社会に向けて活動している、東京都の中途失聴・難聴者とそれらを支援する者の集まりです。
新型コロナウイルス感染拡大防止に向けての、小池知事はじめ東京都の方々の昼夜を問わない対応について深い敬意を表します。東京都の感染者数が連日100人を超える現状で、私たち都民は非常な不安・緊張の中で暮らすことを余儀なくされています。このようななか、小池知事が毎日夕刻、「東京都新型コロナウイルス感染症 最新情報」において、自らの声で都民に状況を説明し、東京都の取り組みを発信されていることを高く評価するものであります。
世界保健機関(WHO)は、「新型コロナウイルス感染症大流行下での障害に関する検討事項」というメッセージにおいて、「すべてのライブおよび録画されたイベントやコミュニケーションに字幕を付け、可能であれば手話言語通訳を含めます。これには、全国的な演説、記者会見およびライブのソーシャルメディアが含まれます。」(Disability considerations during the COVID-19 outbreak2020年3月26日)としています。
知事発信の「東京都新型コロナウイルス感染症 最新情報」のライブでの動画に手話通訳は付いていますが、字幕は付いておりません。また、時間を措いた動画配信においては、YouTubeの自動字幕機能を利用した字幕が付いておりますが、添付写真の通り、非常に不正確な字幕になっております。(注釈1)
東京都には100万人を超える聞こえない・聞こえにくい人がいますが、その人たちのすべてが手話を理解している訳ではなく、多くの人にとっては動画の字幕が非常に大切な情報となっております。ライブ動画などの字幕付与のための技術的な困難さは理解しておりますが、状況の重大さ、情報の重要さから、ライブ動画また時間を措いた動画配信に、配信者である東京都作成の正確な字幕を付与いただくようにお願いします。
2020年4月6日
注釈1:「東京都新型コロナウイルス感染症最新情報 ~小池都知事から都民の皆様へ~(令和2年4月3日)」スクリーンショットを添付